自他の境界を明確にしたら、夫に不満を持たれた理由
夫は特性から「察する」ことはできない人だと理解して以来、私も夫に関することは「察しない」ことにした。
— にのの (@ninono0412) June 10, 2015
「私はしているのに夫はしていない」という発想に取り込まれてしまうから。
結果、夫は私に察して貰えないことにとんと気づかず、気分を害することさえないので、問題はなかったという。
これが今年の6月10日の話なので、それから約1カ月…。
↓これが昨日の話。
夫に対して自他の別がついていない側面があることに気づいて、ここ数ヶ月自分の脳内から夫を切り離したら、私も夫も楽になったと思っていたけど、夫は違ったらしい。
— にのの (@ninono0412) July 9, 2015
夫から見れば、「態度が冷たい」と写ったようで、いきなりLINEの返信が遅い等かなり瑣末なことで怒り始めた。→
→以前は私が考えることに共感し、共に夫が行動してくれないと私はイライラしており、夫に負担をかけたと思う。
— にのの (@ninono0412) July 9, 2015
それで、夫は夫だからと考えるようになってから、自然と夫の身辺の世話も余りしなくなった。
それを、実は不満に思っていたらしい。
私が夫を自分から切り離したことで→
→夫は自由時間がかなり増え、家族の問題について私に任せっきりしても文句言われなくなったにも関わらず、身辺の世話は以前のようにして欲しいとか、自分が求める時は構って欲しいとか、は身勝手なんじゃないでしょうか。
— にのの (@ninono0412) July 9, 2015
もうちょっと自分も特性もちなこと理解して欲しい。
自分と夫の境界を明確にした一件
夫婦関係、なかなか一筋縄ではいきません。
そもそも私が夫のことを「察しない」ことにしたのは、夫と自他の境界を明確にするためでした。
*「自他の境界が曖昧」という状態は、生来的に自分の思考・価値観・感覚等が他人に理解されていると思っている状態のことを指します。
(但し、外に「他人の考えに影響をうけやすい等」様々な状態があります。)
私は、①夫が生来的に「察することはできない」し、②「察して欲しい」と夫に要求するのは、私の「自他の境界が曖昧」ことに由来があるので、夫に「察して欲しい」と思うことをやめました。しかし、それでも、私ばかりが夫に対し察してあげ、気働きをしているという気持ちは残りました。そこで、私は、この気持ちを解消すべく、夫に関し「察しない」ことにしました。つまり、あれやこれやと夫に気配りすることをやめたのです。その気配りも、そもそも夫が求めたものではなく、私の価値観に基づいての行動が大半ですし。
これにより、夫は私から、いろいろ要求されることも減るし、また、私がいろいろ察して(主に家庭内での夫の身の回りのこと)夫の面倒を見なくても、特に気にならない様子なので、私たち夫婦が良い距離感を作れたと満足していました。
ところが、夫は別の形で不満を持ったようです。
私の態度が冷たすぎる。→寂しい、傷ついた。
夫はシングルタスクゆえ同時に一つのことしかできないので、忘れ物が多かったり、身辺の身だしなみが行き届かなかったりと、私が夫の身辺に気を配り始めたら、きりがありません。
はじめは、そういうことに気を配って欲しいというふざけた要求なのかと思いました。
でも、夫は、本気で私の態度が冷たいと感じ、傷ついていたようです。
自他の境界を明確にしたら、夫に対する共感性の乏しさが露呈した
私は、ASD(自閉症スペクトラム障害)傾向があるので、残念ながら生来的に他者への共感性に乏しい面があります(自分が経験等したこと、自分と特性が似た人であれば共感しやすい傾向にあります)。
自閉スペクトラム症がある方々による、自閉スペクトラム症がある方々に対する共感 — 京都大学
けれども、現在は、必要最低限の社会性は身につけていますし、これまでの経験から他者への想像力を働かせることも(ある程度)出来ますから、他者に大きな迷惑をかけたり、不愉快な気持ちにさせることはない。。。と思います。
ところが、家庭では共感性の乏しさが夫に対し、漏れ出ていたようです。
自他の境界が明確になったせいで、夫への干渉少なくなると、夫が寂しいと感じるのはおかしなことですね〜←「共感性の乏しさ」発動ちう。
夫とは特性が全くかぶらず、夫が私のこだわりを流すことができる等の良い面もありますが、やることなすこと私の理解の範疇をかるく超えます。
そのため、なかなか共感を持って夫と接することは難しいなと、結婚以来感じていました。
そして、月日を重ねるほど、夫に関心を持ちにくくなり、夫への態度が冷たくなっていたようです。
(これは、ASD傾向がなくても、似たような経験を持つ方はいるかもしれません)
それが、自他の別をつけた途端、浮き彫りになったようですね。
「離婚してもいいですか?」
離婚してもいいですか? (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 作者: 野原広子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日: 2014/08/29
- メディア: 単行本
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こちらで、一部を読むことができます。
この漫画に、私の家庭とかぶるような状況・事情はないものの、妻が夫の家族に対する無関心ぶり・共感性の乏しさに苦悶する様は、漫画なだけに非常にリアルで、心にせまるものがありました。
また、妻の心理描写が非常に丁寧に描かれており、他者視点に立つのが苦手な私でも、共感できる部分が多くありました。
この漫画を読んだ後、
私が夫と、支え合って生活していきたいと(とりあえずは)思っているところ、私の生来的な特性である「共感性の乏しさ」や「無関心な態度」から、夫を(漫画の妻のように)自分の気づかぬうちに不快な思いにさせるのは、本意ではない、と考えました。
そもそも、私が夫について「察する」ことをやめたのは、夫と私がフェアな関係を築くためでもありました。
にも関わらず、夫がこの漫画のように、日々の不満を積み重ねて「離婚したい」と考えては意味がありません。
良い気づきを得ました。
取るに足らないことも夫婦関係の命綱
当面の課題は、私が、夫について「自他の別をつけること」が、夫への無関心な態度に繋がらないよう気をつけることです。
そして実際の対処法は、私が実際、夫に文句を言われた通り、
「ラインの返信を早くする!」「頼まれたことは(可能な限り)無視しない!」等
レスポンスを(できれば)丁寧に、早く行うことです。
(以上のことは、常識的なことかもしれませんが、今までは露骨に後回しにしてしまっていたので、、)
*今も夫からラインで連絡がきたので、素早く返しました(スタンプでww)。
上記の漫画のように、DVや借金問題がなくとも、日常の日々の不満を積み重ね、離婚を考えることは、多くの人にあることだと思います。
そして、その不満の原因は小さいゆえに、日常の中に流れる等して、根本的に解決することは難しいかもしれない。
それでも「LINE(メール)の返信を早くする」等取るに足らない些細なことで、
「私はあなたにちゃんと関心ありますよ〜」
と行動で示し、最低限の誠意を見せることで、相手がその不満を徐々に募らせることを、多少は防ぎ、決定的な関係の破綻を防ぐことができるかもしれない。
夫婦ってそんな微妙なやり取りの上に成り立つ人間関係であることを悟った一件でした。
*以上の話は、あくまでも私たち夫婦の話であって汎用性の高い話ではないことをご了承下さい。