にののシステム科学講座

発達障害、家族、生活のあれやこれやをテーマにレポートします。

人によくぶつかってしまう長女の対人トラブル【怒りのコントロールと感覚統合障害】

先日、長女が同級生との間でトラブルを起こし、長女側にトラブルの原因があったため、相手の保護者に謝罪をするなど、すったもんだありました。

 

トラブルの発端は、長女が相手に「身体を押された、かかとを踏まれた」ことであるようです。

相手ははわざと長女の身体を押す等した訳ではなかったようです。

けれども、長女が相手に対し怒りをぶつけたこと、長女が担任に相談したものの、担任が極めて不適切なアドバイスをし、当事者同士で解決させようとしたため、問題が余計に大きくなってしまいました。

一応、このトラブルは終息しましたが、その後も

「長女が身体を押された、かかとを踏まれたと、相手に突っかかったけど、わざとではなく、たまたまぶつかっただけなので相手が気分を害した」

というトラブルが各所で頻発しました。

 

「怒りのコントロール」の訓練

このトラブルについてどう対処すれば良いのか?

まず、相手の身体が自分に当たったことで、いちいち相手に対し不快感を表し、相手とケンカする長女には、「怒りのコントロール」の訓練が必要だと考えました。

 

つまり、腹が立つのは、起こったことのせいではなく、自分の考え方のせい

と考える訓練が必要です。

 

「誰かが自分の身体にあたった」

   ↓

「なに?びっくりする!」

「ちゃんと気をつけてよ!」

*これが従来の長女の考え方

 

でもそう考えないで、こんな風に考えたらどうだろう?

「まちがって手が当たったのかな?」

「近くにいたから、たまたまぶつかってしまったんだ」

「手がぶつかったけど、何も言わないのは気づいてないから?」

こう考えたら、怒る気持ちにならないんじゃない?

 

これを聞いた長女は納得したようなしないような顔。

言葉で伝えるだけではなく、実際の経験から学ぶことが必要だと思うので、私がわざと長女にぶつかることで、長女が怒りを増幅させない考え方ができるよう実地訓練をするつもりです。

 

「怒りのコントロール」について参考したのはこちらの本。 

 

 もしかして感覚統合障害の問題?

長女が通所する放課後デイサービスのスタッフと長女について話していた時のこと。

「なんでこうも、身体がぶつかるトラブルばかり起こるのでしょう…。」

デイスタッフ「長女ちゃんいつも身体がふらふらさせて歩くので、お友達に近づきすぎて身体が当たっちゃうからじゃないですか?」

 

それだ!

 

長女はまっすぐに歩くことが苦手。

登校中、長女はいつも一緒に歩く友だちとの距離が近いうえに、話しに夢中になると無意識に友だちに近づいて歩くので、尚更身体がぶつかりがち。

友だちはいつも歩きにくそうです。

 「まっすぐに歩かないと、友だちが歩きにくそうだよ」

と伝えますが、あまり効果はありません。

 

それもそのはず。

長女は「感覚統合障害」の傾向があり、そのうち”姿勢の問題を持つタイプ”だと考えています。

”姿勢の問題を持つタイプ”とは

触覚、動き、体の配置についての正確な情報が、何らかの理由で、脳と体の間をうまくつながらないので、感覚情報を正確に理解することができず、体をうまく使うことができません。

特に前庭感覚と固有感覚に問題があり、自分の体が空間のどこにあるのか、自分の体が、今何をしているのか正確に感じることができない子どもたちは、筋肉の緊張度が低く、しまりがなく、グニャッとした感じの体つきをしていることが多いでしょう。

こうした子は、前かがみで机やテーブルにもたれかかりながら座ったり立ったりします。 

参考:でこぼこした発達の子どもたち(あんしん子育てすこやか保育ライブラリーspecial)

  

もし長女が”自分の体が空間のどこにあるのか、自分の体が、今何をしているのか正確に感じることができない子ども”

であれば、人との距離感が上手くとれず、人との距離が近くなるのも当然です。

また、長女は体幹が弱く、ふらふら不規則に歩きがちなので、長女の近くを歩く人は長女の身体が当たることが多くなりますし、その反対のことも同じように起こります。

 これが一連のトラブルの大きな原因なのかもしれません…。

 

今後、放課後デイでは野外活動を通して、人との距離感をとりながら歩く練習をしてくれるとのこと。期待したいです。

 

ninono0412.hatenablog.com

体幹が弱く、椅子に上手に座れない長女について書いた過去記事 

 

固有感覚の鈍磨

長女の感覚の問題について、詳しく書かれたブログを見つけました。

 

長女のように人や物にたびたびぶつかる等、身体の位置情報を他の人ほど感じられていない傾向を「固有感覚の鈍麻」と言うそうです。

www.komatteruko.com

 

このブログに書かれてある通り、発達障害の子の感覚の特性について知らないと、特異な行動をする子に、否定的な言葉掛けばかりしてしまい、本人の自尊心を削ってしまいかねません。

「感覚」の視点から本人の行動を理解すること、大切ですね。

 

そして、トランポリンやヨガ、太極拳、雑巾がけレース等感覚鈍麻を改善するための遊びがいろいろあるようなので、今後生活の中で取り入れていきたいと思います。