子育ての基本は子どもを甘やかすこと。
次女に、そして長女に発達凸凹があることがわかってから約1年。
この1年は、発達障害について学習するために本を読み、そして専門家と繋がりを求めと、いろいろ情報収集しているうちに瞬く間に時は過ぎ、疲れを感じる暇もありませんでした。
しかし、最近は、いかに情報や知識があっても、それがそのまま自分の子どもに役立つ訳でもなく、例えば、本に書いてある通り、私が子どもとコミュニケーション取ろうとしても、そう上手くはいかない現実に疲れを感じる今日この頃。
ADHD・アスペルガー症候群 子育て実践対策集 (セレクトBOOKS―育ちあう子育ての本)
- 作者: 司馬理英子
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2011/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は、実践的な子育て法が網羅されており、日常生活での子どもとの関わり方について参考になる本です。
そして、目にとまった頁がここ。
「あなた自身にもアスペルガー症候群の傾向はありませんか?」
家事も育児も「こうでなければ」が強すぎると、融通の幾何なさにも繋がります。
思考を柔軟にし、「まっいいか」思考法への転換を。
例:「どうしてうまくいかないのよ!」
→かわいがる。それで基本は十分。
(本書108頁より)
自分の融通のきかなさなど、すぐにでもゴミ箱に捨てたいほど。
甘やかすって、こんなこと!
本書では、少なくとも3歳までは子どもを思う存分過保護にすることを推奨し、それにより子どもが深い安心感を得て、「自分は大切な存在なんだ」という気持ちを育むことの大切さを説いています。
ところで、近頃、子どもと対峙するときに、発達障害特性ばかりに着目し、子どもが親を頼りたい気持ち、安心を求める気持ちを受け止めることができていなかったと反省していました。
診断がついた当初、医師から「苦手な部分を底上げしていくために療育が必要」と言われ、そこから良質な療育先を確保することに一生懸命ではあったけれど、子どもの気持ちに寄り添えてなかったのでは...と。
もちろん、療育が必要ではないという話ではありません。
基本がおろそかになっていた、という話です。
私は、いわゆる「療育」に熱心になるあまり、本書で書かれている、
子どもが望むことを親が叶えてあげることで「自分は大切な存在なんだ」という気持ちを子どもが育てていけるように、子どもを甘やかす
といったことがおろそかになっていたと思います。
《子どもを甘やかすことの実際例》
- ギュッと抱きしめる。笑顔で抱きしめる。
- 待つ。の〜んびり待つ。
- 不安な気持ちを受け止める。
- お話を聞く。心の声も聞く。
- いっしょに笑う。手をつないで歩く。いっしょに遊ぶ。
『かわいがり子育て』40頁より
つまり、甘やかすということは「子どもの気持ちに寄り添う」ことなんですね。
「できるようになる時期は子どもに決めさせる」
長女はASD(自閉症スペクトラム症)と診断されており、特に「コミュニケーションがうまくいかない」「社会的想像力の障害」といった症状がみられます。
そのため、保育園でも、お友達とのトラブルが頻発するのですが、それがもう、心配で心配でしょうがありません。
自分も学童期にお友達と上手にコミュニケーションと取れないことに悩んだ時期があり、今ここできちんと社会性を育てる療育を長女に与えなければ、長女が私と同じように悩み、苦労してしまう...とどうしても考えてしまうのです。
でも、このような思いから療育に熱心に取り組むのは、それは、子どもへの愛情と言うよりは、自分の不安を和らげるためなのかもしれません。
しつけをする上で、自尊心を傷つけないことと同じように大切なのが、「すぐにできなくてもいいんだよ」というメッセージを伝えてあげるということです。
いつできるかを決めるのは、親ではなくて子ども自身。
だから親は、いろいろなことを教えながら、同時に「待っていてあげるから急ぐことはないと」と伝えましょう。
すると、一歩一歩、何かをできるようになることが、子どもにとっての大きな喜びになります。
『かわいがり子育て』86頁より
おわりに
一般的に、育児に関わり気持ちが落ち込んだり、不安を感じる時は
「(頑張っている)自分を褒めよう」と言われますが、自尊心の低い私にはなかなか効果が得にくい方法です。
けれども『かわいがり子育て』に書かれているように、自分は母親として不十分なところはあるけれども、子どもを甘やかすのと同様に
「(自分が)できるまで待っていてあげる」
ことを自分に許したら、気持ちにゆとりが出来るのかもしれません。
親も子どもと共に自分のペースで成長しても悪くないと思うことにしましょうか。