にののシステム科学講座

発達障害、家族、生活のあれやこれやをテーマにレポートします。

他人の生活音に過敏でイライラする長女の課題

長女が授業中「だまれ!」と隣の子に怒鳴ったと学校から連絡がありました。

なんでも、算数のテストの見直し中だったらしく、

隣の子が「あーそうなんだー。わかったぞー。」

と大きな声で独り言を言った時にイライラが極限に達したらしい。

 

担任の先生の話によれば、長女はその時見直ししていた算数のテストの出来が悪く、それで不機嫌だったのではないかとの話でした。

 

 

悪意のない生活音

「生活音」とは、例えば独り言、鼻をかむ音、ガムを噛む音、イヤホンで音楽を聴く音、貧乏ゆすりの音、鼻息…。

誰かと同じ室内にいれば、当たり前に耳に入ってくる音。

長女はこれが気になりやすい性質なのかもしれません。

自分が集中したい場面においては特に。

また、不機嫌な場合には特にこれらの音に過敏に反応するのでしょう。

 

けれども「生活音」を発する側は無意識ですし、悪意がある訳ではないので、自分の思いを伝えるには工夫が必要です。

 

そこを「だまれ!」と言ってしまうところが長女の社会性のなさ。。

長女の課題が浮き彫りとなりました。

 

漢字テストで一番になりたい

長女によると、学校生活で1日に1回程度は何かの音でイライラすることがあるそうです。

例えば「漢字テスト」の時。

 

これを担任へ伝えると、このように話していました。

「(長女は)漢字テストで大体一番に書き終わるんです。けれども、一番でない時やテストに間違いがあったりすると不機嫌になってしまう時があるので、一番でなくても良いこと、間違いがあってもそれで「だめ」ということにはならないことを少しずつ伝えていきたいと思っています。この先どんな場面でも「自分が一番」ではないことがたくさん起こると思うので。」

 

長女はどうしても漢字テストを一番に終わりたくて、テストに集中するけれど、そこに自分にとって邪魔な音が入ってくるとイライラしやすいんですね。

そして、百ゼロ思考もあるため自分の思う通りに事が運ばないと更にイライラ……。

*百ゼロ思考〜何事も「0か100か」「善か悪か」等はっきりさせてしまう思考方法

 

「自分を邪魔する」という感覚

私も、長女のように自分が集中したい時、他人の音に過敏になります。

学生時代、自習室でおそろしく筆圧の高い人のペン音にイライラして、気が狂いそうになった感覚を今でもリアルに思い出せますww

 

その時は、その筆圧の高い人をひどく無神経な人だと思っていました。

 

けれども今思えば「お互い様」の精神に欠けていたり、「自習室は筆圧の高い人が使うべきではない!」的なマイルールが強かったのかもしれません。

 

人の物音が気になるなら、自習室で勉強しなければいいんですよね。

そういう風には全く考えられなかった私は自他の別が曖昧だったと思います。

 

そして、問題の長女も日頃自他の別が曖昧だと思うことがよくあります。

自分中心に物事を考えるので

集中したい時に他人の発する音=自分を邪魔している

という構図になってしまう。

 

そして、それが他人への批判的・攻撃的な言動に繋がってしまうのです。

 

長女の課題

(1)集中したい時に他人の物音に過敏になりやすいことを自覚する。

 環境が許せば、ノイズキャンセリング搭載の耳栓等を使うのも1つの方法だと思います。

 

 

(2)イライラを解消するスキルを身につける。

放課後デイの活動で「イライラの解消方法」を考えてきた長女。

「深呼吸をする」方法でイライラを解消したいと考えたようです。できるかな〜。

 

(3)お互い様の精神を学ぶ。

自他の別が曖昧だと「お互い様」という感覚が欠けがちです。

他人の言動に迷惑だと感じる時があっても「自分も他人に迷惑をかける時があるのだからしょうがない」という考え方ができるよう徐々に伝えていきたいと考えています。