にののシステム科学講座

発達障害、家族、生活のあれやこれやをテーマにレポートします。

日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査&日本感覚統合インベントリー

先日次女が「日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査」を受けました。

作業療法の訓練内容に反映させるために年に1~2回受けています。

この検査は、感覚運動、言語、非言語的認知能力など、発達全般にわたる全26項目の評価項目によりなる就学前幼児(2歳9カ月~6歳2カ月)を対象とした発達スクリーニング検査です。

参考:日本感覚統合学会 日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査 JMAP

その結果、項目により結果の差異は非常に大きく出ました。

 

苦手なこと

特に低かったのは「巧緻性」の検査で、2歳程度の結果だったようです。

詳細は分かりませんが、積木を積上げる検査で次女は非常に少ない数の積木しか積み上げられなかったそう。

手先の器用さ、巧みに指先を使う能力、集中力、判断力etc…について顕著に凹んでいるとのことでした。

 

また、他の検査項目から同時並行作業が著しく苦手であることも判明しています。

 

上記の結果は、前回の検査結果と大きく変わらないとのことだったので、これまで作業療法で重点的に訓練しても大きな発達はなかったようです(はぁ~)。

 

改善したこと

眼球運動能力が向上したそうです。

以前は指示される方向に眼球だけ動かすことができなかったところ、指示される方向へ眼球を動かせるようになったそうです。

 

眼球運動能力もできるできないがあるんですよ。

知ってました?

確かに、私も寄り目をすることは苦手なところ、簡単に寄り目や白目ができる人がいることを考えると不思議ではないのかも知れません。

 

今後の訓練と服薬

作業療法士の話によれば

「現在は、本人の特性の関係で落ち着いて訓練に取り組むことが難しいため、本人が苦手とする訓練は行っていない。

けれども、ADHD治療薬の効果が出てくれば、特に苦手な分野について訓練ができると思う」とのこと。

 

現在就学前で様々な学びの時期であるところ、次女は何かを学んでもすぐ忘れてしまいその場限りになっている可能性がある。けれども薬を使う事によって学んだことを定着化させる効果がある。

という主治医の説明が投薬に踏み切った理由の一つではあるけれど、直截的に「薬を使えば訓練できる」と言われるとモヤモヤします。

 

薬の効果が出て、落ち着きを取り戻せばスムーズに訓練はできるかもしれないけど、その訓練の効果は将来的に服薬の有無に関わらず定着するのか?

 

そんな疑問が頭に浮かんだりもしますが、服薬の効果も含めて何事もやってみないと分からないのがこの世界の話なので、とりあえず様子を見ていこうと思います。

 

 JSI:日本感覚統合インベントリー

 上記検査と同時期に「JSI:日本感覚統合インベントリー」という発達障害児を対象とした感覚統合検査を受けました。

★参考:JSI-R 日本感覚統合インベントリー

 

この検査は、発達障害児(者)の感覚情報処理の問題(感覚統合障害)を評価するために開発した行動質問紙に保護者等が回答記入する形式の検査です。

 

簡単に言うと本人のどの感覚(前庭感覚、体性感覚、視覚等)が過敏または鈍感なのかを評価する検査です。

評価は「Green」「Yellow」「Red」の三段階評価です。

Green:典型的な状態(健常児の約75%に見られる状態)

Yellow:若干、感覚刺激の受け取りに偏りの傾向が推測される状態(健常児の約20%に見られる状態)

Red:感覚刺激の受け取り方に、偏りの傾向が推測される状態。すなわち、ある刺激に対して過敏だったり鈍麻である状態(健常児の約5%に見られる状態)

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*サマリーシート

次女の評価は、8項目のうち2項目がRed、残りの項目がYellow

約1年前に同じ検査をした時はRedの評価は1項目でした。

総合点も20点程度増え、感覚過敏の程度が上がっているようです。

感覚的な問題が次女の行動に影響を及ぼし、服薬という主治医の判断に繋がったのかもしれません。

 

この検査はネットから検査の書式をダウンロードすることができ、三段階評価も行えます。

質問用紙 

http://jsi-assessment.info/jsi-r2002.pdf

サマリーシート(スコア換算表) 

http://jsi-assessment.info/summary2002.pdf

評価することで医学的な判断はできませんが、感覚的な特徴や特性を捉えるために使用しても良いかもしれません。

 

おわりに

 次女のミラー幼児発達スクリーニング検査、日本感覚統合インベントリー双方の結果はあまり喜ばしい内容ではありませんでした。

検査結果というのはシビアですね。

発達障害は治らない」という現実を突きつけられます。

現状を把握するための検査なので当然なのでしょうが。

 

「(検査結果をみると)入学したら、体育や図工はなかなか難しいかもしれません」

作業療法士に言われました。

 

「そんな言い方しなくても…」と思います。

スキーだって上手だし、かけっこも早くはないけど一生懸命走れる。

なわとびもそんなに上手ではないけど楽しんでいる。

 絵もそれなりに上手に楽しんで描ける。

 

苦手なこともあるけど、得意なことだってあるのだから次女なりに楽しく学校生活を過ごせるのではないかと考えています。 

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