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にののシステム科学講座

発達障害、家族、生活のあれやこれやをテーマにレポートします。

発達障害児の出来ることと出来ないことの違いはわかりにくい

長女は、最近以前に比べ、イライラしているようです。

家庭でも、日常のちょっとしたこと(「ご飯食べるよ。」「今日は寒いからズボンをはいたら?」等)で、

「なんで!(怒)」「もう!(怒)」「はぁ!(ため息)」

と、万事この調子。

長女の苛立ちの原因を私が察する時もありますが、これが頻繁だと、一方的に怒りをぶつけられているようで良い気持ちはせず、こちらもストレスが溜まります。

以上のような長女の苛立ちについて、その原因を心理士等と一緒に考えてみました。

周囲の状況理解が追いつかないゆえの苛立ち

現在、長女は年長ですが、年長にもなれば、自律性(自分の感情をコントロールすること)・社会性が育ち、円滑にグループ活動が行える子も増えてくると思います。

けれども、長女はこの自律性・社会性に発達の遅れがみられます。

そのため、物事・状況によっては、理解が追いつかず、例えばグループ活動で遅れをとる、何が楽しいかわからない等のことが増え、それが苛立ちに繋がるのかもしれません。

けれども、幾度も経験したことがあることは、問題なくできるため、周囲はその遅れに気づくことが難しいかもしれません。

 

おそらく家庭内でも、私が思う以上に、状況理解が追いつかず、私に一方的に指示を受けていると感じているのかもしれません。

例えば、前述のように「ご飯を食べるよ」と声かけをした時に、長女が突然苛立ちます。

私からすれば、毎日同程度の時間にご飯を食べ始める等、そのプロセスも含め毎日規則正しく行われているため、パターン化された日常行動を受け入れられないことに違和感を感じます。

一方の長女は、ご飯を食べる行為について日常行動という意識などなく、目の前のことに一点集中し、周囲の状況は目に入っていないことから、私がご飯を食べるよう促すことは、私の一方的な行為と捉えるのかもしれません。

 

出来ることと出来ないことについて周りには理解されにくいという現実

 長女の特性から「できること・できないこと」、「理解できること・できないこと」の落差が大きいという事実は知っているとは言え、それでは、何ができて・できないのか、細かい部分に及ぶと理解しきれないことは多々あり、難しさを感じる毎日です。

 

少し話がずれますが、とある講義で聞いた話です。 

中程度の知的障害をもつAさんとその支援者Bさんが一緒に外食へ出かけました。

 メニューを決める際、Aさんは「カレーライス」とBさんへ伝えました。

Bさんは、Aさんが1人で自分の意思でメニューが決めたことについて評価をしました。

後日、AさんとBさんは外食をした時、Aさんはまたカレーライスを注文しました。

その後も、同じことが何回か繰り返されたため、BさんはAさんに、メニューを読むことができるか尋ねました。

結果、Aさんはメニューを読むことができなかったそうです。

その後、BさんはAさんと一緒に外食する時は、メニューの絵カードを持ち歩き、その絵カードを選択してもらう方法で、Aさんに「カレーライス」以外のメニューが食べられるよう配慮したとのことです。

おそらく、Bさんは、Aさんが日頃の様子から、メニューを読むことができないとは考えが及ばなかったのでしょう。

このように、個々人の障害の程度・内容は、一見してわかることの方が少ないと思います。

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主に北海道を中心に展開するハンバーグレストラン「びっくりドンキー」では、絵カード交換式のコミュニケーションツールである「PECS」を導入し、自閉症の方やコミュニケーションが難しい方がメニューを注文しやすい協力支援を始めました。

こういう場がもっと増えると良いですね。

びっくりドンキー 手稲富丘店「PECS(ペクス)」実験導入開始

自閉症児と絵カードでコミュニケーション―PECSとAAC

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自閉症スペクトラム(ASD)の長女も、日頃の様子から一見何かの障害を持つようには、けして見えない。

実際、定型児と同程度の発達段階を示している部分もある。

一方で、極端に発達が遅れている、または苦手な部分も随所にあるのです。

先日行った知能検査の中では、長女の発達凸凹を示す結果が随所に見られました。

赤・赤白半々に構成されてる積木片を手本に従い組み合わせる課題を行った時のこと。

手本が積み木で示された時は、長女はかなりのスピードで回答したものの、手本が絵カードの積み木になったとたん、回答不能に。

絵カードの積み木には境界線がないために、境界線を想像出来ず回答不能に陥ったようです。

このように、一見同じような内容のことを長女が行っていたとしても、ちょっと条件を変えるだけでできないことが出てくる。

そのため、周囲は長女が何故できなくなったのかが理解しにくく、「ふざけているのではないか。」「怠けているのではないか。」と思われる状況が起こりやすい。

 

このような誤解を周囲にされぬよう、長女には

「自分はわからなくて、困っている。」

ということを、周囲に言葉で伝える練習が必要になっています

  

自分の負の感情に気づく〜心・感情の育ち

 長女が生まれてからこれまでを振り返ると、4歳頃までは、感情の起伏は少なく「泣く・怒る」の感情の表出に関し、私が苦労したことは少なかったと思います。

でも、それは長女の特性から、人への関心が低い等「心・感情の育ち」がゆっくりだったのでしょう。

長女は、今まで感じることがなかった一定レベルの自己の負の感情に気づくようになった。

最近、このように心理士から言われました。

図で表すとこのようになると思います。

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「長女が今まで気づかなかった一定レベルの自身の負の感情に気づくようになり、それを上手く扱うことができずに「怒り」や「苛立ち」で表出してしまっているのかもしれない。成長のワンステップとして良い傾向ですね。」

 

と心理士に言われて、とてもほっとしました。

前記事に書きましたが、特に最近は長女の他害行為の問題で頭がいっぱいだったので。

ninono0412.hatenablog.com

 

「来年1年生になったら、長女は学校に適応できるのだろうか?」

そのことで常に頭がいっぱいな状態が続いていただけに、長女の成長を認めて貰えたことはとても嬉しかったです。

 

最近は、長女のいわゆる特性や凹みの部分ばかりに注目するあまり、長女の成長に気づけなくなっていたようです。

もしかしたら、長女は以前よりも周囲の状況を察することができるようになっているからこそ、周りからの遅れに敏感になっているかもしれない。

これも、一つの成長です。

 

「遅れている」部分ばかりに注目せず、本人の伸びやかな成長を見守るようにしたいものです。